皆さんこんにちは、採用担当です!
8月から開催している2024夏のインターンシップですが、本日から最終回となる
第3日程が始まりました! 今回は特に記者を目指している学生さんを対象にした
内容で、県内外の大学に通う8人が参加してくれています♪
現役記者から仕事のやりがいを聞くコーナーには、今夏のパリオリンピックを現地で取材した報道部(運動班)のHデスクが登場。記者歴27年のベテランで、パリ派遣が決まった1年ほど前から入念な事前取材や準備を続けてきたそうです。
越前市出身の見延和靖選手が出場したフェンシング男子エペ団体を取材した際には、翌日の紙面で「銀メダル獲得」を伝える原稿に加えて、見延選手の飛躍をたどる緊急連載もスタートさせました。これも「事前の準備を入念にしてきたからできた」そうで、パリ派遣が決まってからは、見延選手が福井にいる度、時には県外へ足を運んで取材を重ねたそう。見延選手に関するあらゆる知識、情報を蓄積してきたことで、時間がない中でも豊富な原稿を出稿することができたことを教えてくれました。また、入念な準備は「効率は悪いかもしれないがスキルや人脈、知識が次に生きてくる」と意義を語っていました。
続いて話をしてくれたのは、「データジャーナリズム」と呼ばれる報道に力を入れている報道部(社会班)のS先輩。データジャーナリズムは調査報道の手法の一つで、さまざまなオープンデータを解析しビジュアル化して伝えることで、社会問題の掘り起こしを目指すものです。S先輩はふるさと納税について、全国1700以上の自治体の黒字、赤字を計算して地図で色分け。格差が一目で分かるようにすることで、大都市は大赤字になって制度を問題視していることを記事にした事例を紹介してくれました。
【福井新聞オンラインで公開中】ふるさと納税、全国1741市区町村の黒字と赤字を可視化
また、県内で甚大な被害をもたらした福井豪雨から20年の節目を迎えた今夏は、県立大の学生と共に報道写真を地図上に表示するデジタルアーカイブを作成。「災害が身近に起こりうることや対策の必要性を幅広い世代に伝えたい」との思いから、新聞紙面だけでなくデジタルの活用を発案。社内に残る報道写真のデータを掘り起こし、被害の発生地点を選ぶと当時の甚大な被害を記録した写真が閲覧できるサイトを作ったことを紹介しました。
【S先輩と学生らが作成したサイト】学生が聞いた「福井豪雨」の証言
データジャーナリズムの取り組みには、データ解析やビジュアル化する上で「エンジニアやイラストレーターの力が非常に重要」とS先輩。新聞社や記者と言うと文系の人が選ぶ職業というイメージが強いかもしれないが、自身も理系の人間であると話し「記者はに問われるのは情報を引き出す能力。書くことに自信がないと思わずに、理系の学生にも新聞記者を目指してほしい」と呼びかけました。また「幅広い分野の人と毎日出会え、(地域に根差して)深い人付き合いができる」と地方紙で働く魅力も熱弁。面白い話題を掘り起こせば、地方紙でもデジタルの力を活用して世界に情報を発信できると話していました。
報道部(写真班)のカメラマン、Nデスクによる写真講座も実施! 参加者は一眼レフを使った人物撮影に挑戦しました。二人一組になった参加者は、雑談の中で相手の特徴をつかみ、雰囲気に合ったポーズや構図を思案。ずっしりと重みのある一眼レフをしっかり構えて、スマホとは一味違う写真撮影を楽しんだ様子でした。
Nデスクは季節感あふれる風景写真やポートレートなど、これまでに撮影してきた中から約40枚の写真も披露。
一見何気なく撮影した写真のようでも、目立たせたい被写体にのみピントを合わせたり、じっと構えて笑顔の瞬間にシャッターを切っていたりと計算し尽された構図ばかり。ここぞの瞬間を逃さないよう、被写体の動きを予測してカメラを構え続けていることも教えてくれました。
参加者の「カメラマンに必要なスキルは?」との問いには、特別な技術よりも「相手をリスペクトする気持ちと謙虚さが大切」ときっぱり。その心がけにより、特に人物撮影では「撮影対象者からいい表情が引き出せる」と話していました。
次回はゲストスピーカーを招いた取材体験の模様をお伝えします!